ブダペスト旅行 (3) - グンデル2010/04/09 06:39

グンデルはブダペストで一番有名な高級老舗レストランです。はっきり言うと、値段のわりには美味しい皿は少なく、今や観光客しか行かないようなところです。ただ、名物料理であるハンガリー産フォアグラの前菜とグンデルパラチンタだけは、さすがに腐っても鯛、わざわざ食べに行く価値があると認め、住んでたころは夫婦でファンになっていました。

ということで、今回、3年ぶりに行ってみましたが…。


かつてはイチオシだった「フォアグラのカルテット」。トカイアスー風味のパテ、イチジク風味のテリーヌ、ハンガリースタイルの冷製、ホットスモークが定番だったと思いますが、どれも素材から調理法から、毎回思わず唸ってしまう美味でした。ところが今は、トカイアスー風味はただのレーズン入りになり、テリーヌもミルフィーユになり、あからさまにコストダウン。何と言っても、どれ一つとして味が決まってなく、全く美味しくない!フォアグラの質をえらい落としているなとも感じました。

メインは私は子牛の膝肉レチョー添え、妻は鹿肉ステーキを選びましたが、まあ、メイン料理であまり美味しいものがないのは以前からここの弱点でしたので、これは想定内。


デザートの名物、グンデルパラチンタ(フランベ付き)。手際が悪くてフランベにならなかった上、ソースにリカーを入れ過ぎでしゃぶしゃぶ状態。写真のようにたいへん汚らしい仕上がりになっておりました。ソースの酒がキツくて、まったくいただけません。クレープの中身のナッツソースもぼそぼそでイマイチ。こんなものはグンデルパラチンタじゃない、変えてくれ、と言えばよかったですね。隣のテーブルでも同様のものが供されていましたので、望み薄ですが。

5プットアスーのグラスを頼んだら、笑っちゃうくらい少量で、しかも冷えてなく、さらには、本当に5プットかと疑ったくらい、美味しくなかった。

また、ここはハンガリーでは数少ない、パンにバターが付いてくるレストランだったのですが、以前はバター専用の容器に入っていたのが、今回は、パンの皿の脇にひしゃげたバターの固まりが無造作にポンと乗せられておりました。もう何から何まで、だめ。

このような状況でありながら、勘定にはサービス料12%が最初からしっかり入っていて(まあこれは以前からそうですが)、ウェイターはさらに「チップは含まれておりません」と念押ししてきます。この上チップなんか誰が払うねん!

それにしても、3年でここまで落ちぶれてしまったとは。経営方針を金儲け至上主義に大きく舵切りしたということなんでしょう。もう当分行くことはないかと思いますが、お気に入りのレストランが一つなくなってしまったのは、正直たいへんがっかりです。

Gundel Etterem
http://www.gundel.hu/
1146 Budapest, Allatkerti ut 2.
Tel: +36-1-468-4040

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