ロンドン響/パッパーノ:MTTに捧ぐ、エニグマ変奏曲とマーラー第5番2026/06/11 23:09



2026.06.11 Barbican Hall (London)
Sir Antonio Pappano / London Symphony Orchestra
1. Elgar: Variations on an Original Theme, ‘Enigma’
2. Mahler: Symphony No. 5

今日は今年4月に亡くなった桂冠指揮者、元首席指揮者のマイケル・ティルソン・トーマス(MTT)に捧げる追悼演奏会ということになり、開演前にパッパーノ及び理事長(その後第2ヴァイオリンで演奏にも参加)の挨拶がありました。

1曲目「エニグマ変奏曲」を前に聴いたのは2012年のティッチアーティ/LSOの女王降臨演奏会でしたので14年ぶりです。MTT追悼ということで気合いがみなぎるパッパーノ大将、いつにも増してドラマ仕立ての作り込みでした。ナイジェル・トーマスのティンパニが冴え渡り、ドラマチックな盛り上げに貢献します。

メインのマーラー第5番も久しぶりで、10年前、2016年の山田和樹/日本フィル以来です。こちらもメリハリ強めの演奏で、ホーンセクションの馬力に感服しました。トランペット、トロンボーンは言うまでもなく完璧な仕上がりで、ここ最近ピリッとしなかったホルンも、まあやっぱりもつれてしまってピリッとしない箇所もあるにはあったのですが、それで萎縮せず6人が一丸となって思い切りよく吹き切った結果、金管は圧倒的な迫力バランスで鳴り響き、最後まで馬力が落ちなかったのはさすがです。第5番はマーラーの中では3管編成+α、ティンパニも一人と、相対的には少ない人数で演奏する曲なのですが、それでいてこの音の洪水感は凄いです。ただ、メリハリの中でアクセルをかける部分はイケイケドンドンで良かったのですが、ブレーキをかけなくてはならない部分は逆に引っ張りすぎで胃もたれがして、この曲の冗長さが際立ってしまう演奏だったかなと思います。