9月なのに「オクトーバーフェスト」in 日比谷2014/09/26 23:59

4月にお台場からスタートして、全国を廻り、9月末にまたお台場まで戻って来る、何故か10月を待たずして終わる、日本の不思議な「オクトーバーフェスト」。先日、会社帰りに日比谷公園噴水広場の会場に足を運んでみました。
※実は、ミュンヘンの本家本元には、結局行けずじまいでした。



当然ながら会社帰りの酔っぱらいサラリーマン&ウーマンでいっぱい。バンド演奏もやかましく、にぎやかでリラックスした雰囲気でした。

Becks、Paulaner、Erdinger、Frankenheim Altなど、懐かしい銘柄が目に飛び込み、頬が緩まずにはおれません。500ccのビールが1400〜1600円と、都心のパブと比べても値段設定は正直高いけど、普段お目にかかれないドラフトビアなので、仕方がない。レバーケーゼも久々に食べれたし、つかの間の「ドイツの想い出」を堪能しました。

秋葉原・上野散策2011/11/13 23:59

先々週、中国出張の前に少しだけ日本に立ち寄りました。散策というほど大げさなものじゃないんですが、自分の記録のために、多少写真を。


秋葉原の名物、九州じゃんがららあめんに超久しぶりに行ってみました。かつては秋葉原に買い物に行く度に、行列に並んで食べたものです。オーダーは定番の「全部入り」。もちろん替え玉も追加で。


(九州じゃんがらのWebサイトより)

ロンドンは何でもあるのに、マグロの刺身なんか、へたすりゃ日本の普通のスーパーよりずっと良いものが手に入ったりするのに、何でまともなラーメン屋がないのだろうと、いつも残念に思います。特にこういった九州豚骨系は、切望している人は多いと思うんですけどねえ。

アメ横で買い物をしたかったのですが、目当てのものが見つからず。汗ばむくらいに天気が良かったので、上野公園をちょっとお散歩。


国立西洋美術館の中には入らなかったのですが、外にある彫刻をぷらぷらと見ていて、ロダンの「カレーの市民」にふと目が止まりました。これと同じものを最近見たぞ、と思ってフォトアルバムを探してみたら、去年行ったバーゼルの市立美術館でした。


これがバーゼル市立美術館のほうです。「カレーの市民」はオリジナルの鋳型から12体の像が作られ、一つはロンドンのウェストミンスター宮殿(つまり国会議事堂)のヴィクトリア・タワー・ガーデンに置いてあるそうです。(一般公開してるのかな?)


東京文化会館の楽屋口には、今なおベーム、ムラヴィンスキー、ブレンデル、カラスといった伝説の人々の写真が飾られています。表に回ると、開館50周年記念のガラコンサートや記念オペラ公演(黛敏郎の「古事記」)の派手な宣伝が目を引きました。もう終ったころですかね。


ご存知、西郷どんの像。あらたまって見るのも、凄く久しぶりですね。周囲は改装工事中でしたが像だけは辛うじて見学可能になっていました。

ロンドンは涼しい2011/08/22 07:13

皆様、プロムスや旅行を楽しまれているご様子でしたが、その間私は休暇(と一部仕事)で日本に帰っておりました。のんびりとリラックス、と言いたかったところですが、後半は連日最高気温36℃、最低気温27℃(←むしろこれがきつい)の好天に恵まれた?おかげで、オーヴンの中にほうりこまれたごとくのじりじりと皮膚に刺さる熱気に外出する気も失せ、節電なんか知ったことか命のほうが大事じゃと冷房つけっぱなしの屋内で、うだうだごろごろと過ごしておりました。

また後ほど京都の写真をいくつか載せたいと思いますが、まずは機内食の話から。年々質が落ちているとは感じていましたが、今回娘のためにプレオーダーしといたチャイルドミールをふと見ると、充実度で完全に逆転されているように思えます。


上がレギュラーのメニュー、ビーフハンバーグライスです。


そしてこちらがチャイルドメニュー、ミートボールカレーです。こっちのほうが一昔前のティピカルな機内食らしい取り揃えですよね。


着陸前の軽食は、レギュラーはビーフシチューのペンネ添えみたいなもの。


チャイルドメニューは上のようにオムレツ、ベーコンの定番メニューでした。

ちなみにANAのエコノミーです。写真は復路(成田→ロンドン)の分ですが、往路は、メインミールは牛丼でもっと小さい器でしたし、軽食もコールドミールのみで、チャイルドメニューとのボリューム差はもっと大きかったです。妻も同感で、「家族全員チャイルドメニューを頼みたいね」と言っておりました。

え?エコノミーなんか乗るからだ?ごもっともです。うちの会社はシブいんです…。でも、ボーイングの機体は足のスペースが多少広くなって、前の席の人がリクライニングを倒しても背もたれが後ろに倒れて来ないタイプだったので、まあまあ快適な空の旅でした。映画は「毎日かあさん」くらいしか見たいものがありませんでしたが、オーディオプログラムで例の佐渡裕/ベルリンフィルのショスタコ5番があったので、思わず2回聴いてしまいました。一発勝負の大熱演で、CDが安くなったら買おうと思いました。(日本のCD屋でも見かけたのですが、3000円だったので…)

日本は猛暑2011/08/10 23:54

何だか暴動を避けるかのように、先週から日本に来ております。ロンドン在住の皆様は無事にお過ごしでしょうか?

着いた日こそ、けっこう涼しい風も吹いていて、これなら楽勝と思っていたら、そこからジリジリと猛暑が戻ってきて、今日などこの夏一番の暑さ。20℃前後の気温になれた身体にはたいへんきっつい日本の真夏です。

と、取り急ぎ近況報告。ネット環境貧弱のため、いろいろと失礼、ご容赦ください。

札幌響/尾高/諏訪内(vn):熱演は震災を乗り越えて2011/05/23 23:59

2011.05.21 Royal Festival Hall (London)
Tadaaki Otaka / Sapporo Symphony Orchestra
Akiko Suwanai (Vn-2)
1. Takemitsu: How slow the wind
2. Bruch: Violin Concerto No. 1 in G minor
3. Shostakovich: Symphony No. 5 in D minor

諏訪内晶子はチャイコフスキーコンクールで優勝した翌年くらいに招待券をもらって聴ける機会があったのですが、急用のため泣く泣くチケットを人に譲りました。それ以降はどうも縁がなく、生は今回が初めてです。札響を聴くのも初めて。尾高さんは多分日本で何度か見ていると思いますが、いつどこで何を聴いたか記憶が定かではありません。

今回は札響の創立50周年記念欧州ツアーとして、ミュンヘン、ロンドン、サレルノ、ミラノ、デュッセルドルフの5カ所で演奏会を行います。スケジュールを見ると全公演に諏訪内さんが同行して、ドイツではプロコ1番、それ以外でブルッフ1番を弾き、メインはロンドン公演のみタコ5、他は「悲愴」になっていました。なお、この演奏会は東日本大震災を受けて急きょチャリティコンサートになり、チケットとプログラムの収益は赤十字に義援金として寄付されるそうです。

1曲目の武満は初めて聞く曲ですが、神経質な弦に乗っかるように、調性感のあるおだやかなメロディーが繰り返される、不思議な感触の曲でした。途中ウッドブロックがチャカポコとコミカルに入ってくる箇所もありますが、生命線である繊細な弦はきっちりと保たれつつ、透き通って背景に溶け込んで行くように終りました。なかなか上手いです。

次のブルッフではお待ちかねの諏訪内さんが背中の開いたブルーのドレスで登場。高いヒールを履いているせいもありますが、長身のスレンダー美人ですね。彼女のヴァイオリンの印象は、まず、音がでかい(笑)。力強く押しまくる演奏で、早いパッセージでも弱音でも音の芯はずっと太いまま、しっかりと澱みなく、健康的に歌っていきます。昨年同曲を聴いた五嶋みどりと比べると繊細なニュアンスはちょっと欠けていて、表現の深さ、幅広さでは負けるかもしれませんが、テクニカルには十分、文句のつけようがない上手さで圧倒されっぱなしでした。チャイコフスキーコンクール優勝の肩書きは伊達じゃありません。オケも熱のこもった演奏でしっかりとバックアップし、期待以上に凄い演奏でした。諏訪内さんも演奏の出来にはたいへん満足げな様子でしたが、拍手が意外と淡白に終わり、アンコールがなかったのは残念です。


拍手に応える諏訪内さん。

メインの「タコ5」は大昔に部活のオケで演奏したことがあり、それこそ飽きるほど、隅々まで覚えるほど聴き込んだ曲ですが、それはさておき、さっきよりもさらに熱気の注入された札響の演奏は、日本のオケにあるまじき音の厚さで驚きを覚えました。先ほどの諏訪内さんが全員に憑依したかのような芯の太い弦の音に加え、木管も各パート名手が揃っていて凄く良い。金管はさすがにこちらのオケと比べたら馬力不足は否めないですが、尾高氏の強引なアクセルにも何とか耐えて、破綻することなくがんばっていました。若いメンバーが多く、何より勢いがあるのが良かったです(一昨日のブラジルのユースオケには、この勢いが欲しかった)。立ち止まってじっくりと考えさせるよりは、即物的な快楽を求めてスポーティに走り抜けるような演奏でしたが、音が厚く熱気があったおかげで上滑りせず、キレのある「タコ5」になりました。極めて自然に起こったスタンディングオベーションに感動しながらも、各々の奏者がこの2ヶ月間、本当に人生感が変わるほど苦しい体験をし、いろいろと思うところがあっての今日の演奏なのだろうな、ということを思い巡らさずにはおれませんでした。

終演後に尾高さんがマイクを取り、震災の当日東京でオペラを見ていたこと、被害が明らかになるにつれたいへん心を痛めたが、日本の復興を信じていることなどを語っていました。アンコールのピースとして震災前には別のものを考えていたが、イギリスの支援に感謝を込めて曲を変更した、というようなことを話して、エルガーを1曲(多分「エニグマ変奏曲」のアダージョだったと思う)演奏しました。これがまた気持ちの入った素晴らしい演奏で、イギリス人聴衆を中心に再びスタンディングオベーション。最後まで充実しまくった演奏会でした。

一昨日のラン・ランは客席に中国人が多かったですが、今日は当然日本人だらけ。デート中のdognorahさんにも遭遇しました。残念ながら全体的な客入りはイマイチ。バルコニーに人を入れなかったのでストールはそれなりに埋まっていましたが、諏訪内さんが出た後に帰ってしまった人も多く、空席が目立ちました。こんだけ良い演奏だったのに、何ともったいないことだ。


マイクを取り、英語で語るマエストロ尾高さんです。

日本はマジで暑かった2010/08/29 17:46

仕事で一週間日本に帰っておりました。話には聞いてましたが、お盆も過ぎたのでちょっとはましになったかと思いきや、いやー暑かったのなんの。気温で言えば先日行ったリスボンの方が上ですが、日中の湿気と、夜になっても気温の下がらない熱帯夜がたまらんです。

汗かきの私はハンカチ6枚持ち歩いてもまだ足りないので、途中洗っては会議室の日当りのよい窓際でこっそり干していました。東京駅では夕立に降られたように全身汗でびっしょ濡れのサラリーマンが大挙して歩いておりました。

一週間だけとわかっているからまだ辛抱できましたが、元々日本の蒸し暑い夏にめっぽう弱かった私には、ちょっと我慢の限界を超えていました。こればっかりは、すでに最高気温17℃の世界、夜などもうヒーター入れようかという涼しさになっているロンドンに戻ってきて、ほっと一息ついております。そういえばハンガリーから帰国した年の夏も、激しく夏バテしてしまいましたが、ロンドンはさらに東京とのギャップが大きいので、帰るときはたいへんだなーと今から恐れています。