LSOオン・フィルム:超大作SF映画がこれでもかと押し寄せる2026/06/07 23:59



2026.06.07 Barbican Hall (London)
LSO on Film: Blockbusters
Dirk Brossé / London Symphony Orchestra
Craig Ogden (guitar-20)
1. John Williams: Superman March from ‘Superman’ (スーパーマン, 1978)
2. Patrick Doyle: Can You See Jane and Thor Kills the Destroyer from ‘Thor’ (マイティ・ソー, 2011)
3. James Horner: Aliens Suite No 1: Main Title and Ripley’s Rescue from ‘Aliens’ (エイリアン2, 1986)
4. Alexandre Desplat: Excerpts from ‘The Twilight Saga: New Moon’ (ニュームーン/トワイライト・サーガ, 2009)
5. Simon Franglen: Pandora Suite from ‘Pandora – The World of Avatar‘ (World Premiere) (アバター, 2009)
6. Philippe Rombi: Excerpts from ‘Adventure Way Symphonic Suite’ (戦場のアリア, 2005)
7. John Williams: Start Wars: Galaxy’s Edge (Tanglewood version) (スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け, 2019)
8. William Ross: Skull Island: Reign of Kong (キング・コング, 2005)
9. Alan Silvestri: End Titles Suite from ‘Who Framed Roger Rabbit?’ (ロジャー・ラビット, 1988)
10. Patrick Doyle: The Games and Merida’s Home from ‘Brave’ (メリダとおそろしの森, 2012)
11. Romain Trouillet: Suite for Orchestra from ‘Asterix: The Kingdom of Nubia’ (World Premiere) (アステリックスとヌビア王国, 2026)
12. John Williams: Star Wars Suite No 1: Main Title from ‘Star Wars: A New Hope’ (スター・ウォーズ, 1977)
13. James Horner (arr Nikiforos Chrysoloras): Samuel’s Death from ‘Legends of the Fall’ (レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い, 1994)
14. James Horner: For The Love Of A Princess from ‘Braveheart’ (ブレイブハート, 1995)
15. Cho Young-Wuk and Lee Myoung Ro: A Long Journey from ‘Harbin’ (ハルビン, 2024)
16. Alexandre Desplat: Excerpts from ‘Harry Potter and the Deathly Hallows’ (ハリー・ポッターと死の秘宝, 2010-2011)
17. John Williams: Dobby The House Elf from ‘Harry Potter and the Chamber of Secrets’ (ハリー・ポッターと秘密の部屋, 2002)
18. Patrick Doyle: Potter Waltz from ‘Harry Potter and the Goblet of Fire’ (ハリー・ポッターと炎のゴブレット, 2005)
19. Patrick Doyle: La Valse de L’Amour and Pumpkin Pursuit from ‘Cinderella’ (シンデレラ, 2015)
20. Trevor Jones: Will and Anna from ‘Notting Hill’ (ノッティング・ヒルの恋人, 1999)
21. Trevor Jones: Movement 3 from ‘The Dark Crystal Suite’ (ダーク・クリスタル, 1982)
22. John Williams Raiders March from ‘Raiders of the Lost Ark’ (レイダース/失われたアーク, 1981)

12月の映画音楽特集が古き良き黄金時代のハリウッドを懐古したのに対し、今日はLSOが関わった映画音楽の中でもいわゆる「ブロックバスター(超大作)」を集めた企画です。タイトルを見ると著名なハリウッド映画がズラリ。やはりSF映画に偏っている気もしますが、実際自分が映画館でちゃんと観たことがあるのは「スター・ウォーズ」「レイダース」「エイリアン2」の3つ。テレビ、レンタルビデオ、フライトで観たのを含めても「ハリー・ポッター」シリーズ、「ノッティング・ヒルの恋人」「キング・コング」が加わるくらいですので、著名作をそんなにカバーできていない自分にがっかり。とはいえ、ラインナップをよく見ると、5〜8はテーマ・パークのために再編集された音楽ですし、これから公開される「アステリックスとヌビア王国」や、「ハルビン」みたいな抗日クセモノ映画もしれっと入っています。

指揮者のディルク・ブロッセはベルギー人で、自身も映画やミュージカルの音楽を作曲する人のようです。棒を使わない指揮も堂々としたもので、迷いがなく思い切り良くズバッとリードするその指揮ぶりは、オハコなので余裕のドヤ顔で演奏するLSOとよくマッチし、結構演奏が難しい曲も多々あったと思うのですが、総じてハイクオリティをキープし、心地よく聴き通すことができました。

超大作映画の音楽なので派手さが命みたいなところはあり、使われる打楽器群も多彩です。打楽器はティンパニを除いて6人もおり、曲ごとに担当楽器が入れ替わるので曲が始まってから慌てて場所を移動したりと、たいへん忙しそうでした。途中、ハチャトリアン「ガイーヌ」のアダージョが聴こえてきて、おや、今日のプログラムに「2001年宇宙の旅」はあったっけかな、と思ったら、「エイリアン2」の中でオマージュとして使われていたのでした(映画何度も見てるのに全然憶えていない…)。

しかし今日は全部で22曲と、各曲は短いながらも、これでもかと映画音楽が延々と続く、いつもより長めの演奏会でした。これが自分の好きな映画ばかり(例えば角川映画や横溝正史特集とか)だとおそらく非常に良いのですが、特に思い入れのない映画音楽の羅列は聴いててちょっときつい、ということをあらためて認識してしまったのでした。