ホイットスタブルで牡蠣三昧2013/04/18 23:59

イングランド南東部のホイットスタブルWhitstableはローマ時代から続く牡蠣の名所。毎年7月にはオイスターフェスティバルが開催され賑わうそうですが、そんな先まで待ってられぬと、週末に小旅行してきました。


ホテルを探したところ、町中にはバンガローみたいな海の家かB&Bしかなく、所謂ホテルと呼べるのはこのMarine Hotelが唯一のようでした。町の中心からは徒歩15分くらい離れていますが、静かな海沿いの良い環境でした。部屋も、まあ奇麗で快適です(冷蔵庫はなかったけど)。


ホテルから町中まで歩いて行く途中に、こぢんまりとしたお城を見つけました。こんなところにお城があるとは。説明を読むと、copperasという染料を鉱石から取るための鉱山と製錬所があって15世紀の昔から栄えていた場所だそうです。


かわいらしいミニチュアのようなお城。小さいながらも立派な矩形で威厳があります。

町中の港に行くと生牡蠣の屋台を発見。早速試しに岩牡蠣半ダースを食す。思ったより小さいなあ…。あっという間に食べてしまったので写真がないです。


とりあえずランチで腹ごしらえをと、目についたレストランSamphireへ。


とりあえずローカルエールをたのんでみて、メニューに目を通すと、何と牡蠣がない!


まあでもせっかく入ったので、ムール貝ワイン蒸しを食べてみました。非常にふわっとソフトな仕上がりで美味しかったのですが、ちゃんと火が入っていたのか、ちょっと心配。


娘が食べたスモークドハドックのグリル、典型的な素朴イギリス料理です。ここは料理は美味しいので、これで牡蠣があれば言うことないのですが。

Samphireでは一皿で抑えておき、すぐに隣りのWheelers Oyster Barへ移動。



テーブルはいっぱいだったのでカウンターに座りました。奥のテーブル席は数が少なく、常に満杯状態のようです。


ショーケースにはオードブル系のシーフードがぎっしり並んでいますが、目もくれず、我家の目当てはあくまで牡蠣(でも妻は「これ何?」と聞いて、エビの素揚げを試食させてもらっていましたが)。


牡蠣のお供にワインを頼もうとしたら、カウンターで受けられるのは総菜だけなので、向かいの酒屋で買って来てもかまわないよ、と。一瞬目が点になりましたが、持ち込み上等、向かいでSancerreのボトルを買って来ました。


ロックオイスター、ネイティブオイスター(ブロン系)、カキフライを注文。牡蠣を目の前にするとまたもやあっという間に食べてしまい、残骸の写真しか撮れませんでした…。生ももちろん美味ですが、フライ(というよりはフリッター)は逆に日本以外ではお目にかかれないので久々に食べることができ、たいへん満足しました。ウスターソースをちょっと付けると牡蠣の風味がさらに引き立ちます。


一旦ホテルに戻り休憩後、夕食へレッツゴー(うちの旅行は基本的に飲み食い中心に構成されております)。お昼どきから目をつけていた、フィッシュマーケットの2階にあるThe Crab & Winkle Restaurantに行ってみました。


外から見た印象と違い、なかなか洒落た内装です。


今度は何とか食べる前に写真を撮りました。ロックオイスター、美味しかったのでおわかりをしてしまいました。私的にはネイティブよりロックのほうが濃厚で美味しかったです。


こちらはフリッター。牡蠣は火を通すと独特の海臭い風味が広がってきて別世界の味になるのが奥深い。日本のカキフライは最も優れた牡蠣の調理法と個人的には思っています。


タルボットのグリル、クリームソース。


プレイスのグリル、ガーリックバターソース。


コッドのフィッシュ&チップス。イギリスのシーフードらしくシンプルな調理法にシンプルな味付けの料理ばかりですが、どれも素材が新鮮で(魚市場の上だからあたり前)美味しかったです。


デザートのチョコムースとレモンタルト。

シーフードに飢えた人は、日帰りドライブだとワインが飲めないので、一泊旅行くらいでホイットスタブルに行ってみるのがオススメです。オイスターフェスティバルにも、行ってみたいなー。

コメント

_ sony ― 2013/04/20 22:13

おいしそう!そこまで食べに行きたいくなりました。イギリスでは一年中牡蠣がたべられますか。シーズンはありますか。
sancerreで牡蠣は最高だったでしょうね。大好きなワインです。
お宅の皆様は本当にグルメで食事を楽しまれていらっしゃるのがわかります。食事は一人より相手がいるほうがいいですよね。
これからもおいしいものを教えてください。
そろそろヨーロッパではホワイトアスパラガスの季節ですね。

_ 守屋 ― 2013/04/21 02:33

こんにちは。ここ(発音はおそらく、ウィツタブルの方が近いと思います)、いつか行きたいと思っていて、でも一人で行くとつまらないだろうなと思っていたところです。やはり何人かで行った方が楽しめそうですね。今、生ガキを食べられないのですが、フリッターがとても美味そうですね(ウースターソースは好みではなかったのでは?!)。銀座のコリドー街にあるレストランで、ランチタイムにカキフライ食べ放題を楽しんだばかりです。仰る通り、カキフライは日本の食文化が生んだ逸品だと思います。

_ Miklos ― 2013/04/22 06:25

>sonyさん
ロンドンのオイスターバーでは一年中生牡蠣は食べられる気がします。私の経験では、夏場のロックオイスターが身が大きくて美味しかったです。今年は冬が長かったのでホワイトアスパラガスの出足は遅いのではないかとふんでいます。もちろん、シーズン中にどこかには食べに行きますよ!

>守屋さん
同僚の生粋イギリス人にWhitstableの発音は「ウィットステイブル」か「ウィッツテイブル」かと聞いたら、どちらでもなく「ウィットスタブル」だということでした。ただ日本人的には「whit」は「ホイットニー・ヒューストン」の「ホイット」なので、それに従うのがカタカナ表記としては良かろうと。

ウスターソースはLea&Perrinesのではなく、イカリソースのを小瓶に入れて妻が持ち歩いています。やっぱり酸味が強く甘みが少ない日本のソースのほうが、シーフードには合うと思います。

_ sony ― 2013/04/24 12:36

さすがグルメの奥様!イカリソースを持って歩くとは!(ブルドッグでないのが)いろいろと食べ歩きをしていてそのほかに何か日本の調味料を持って歩きますか。
私は海外旅行の時には醤油の小袋を持ち歩いています。まずい料理もちょっと使うと最高の日本料理風になりますから。

_ Miklos ― 2013/04/25 04:29

「イカリ」だったのは、多分たまたまです(笑)。海外にいると日本製調味料は手に入るだけ御の字、メーカーまでは選んでられないので、今我家に「おたふく」はあっても「ブルドック」はないかなー。うちも醤油は持ち歩きますよ。シーフードよりもむしろ牛肉に使いたくなりますね。

_ かんとく ― 2013/04/26 08:37

噂には聞いていましたが、結局、行く機会は無かったです。この記事を読んで、行かなかったことが悔やまれます。でも、一人じゃ、これだけの種類はとても楽しみきれなかったですね。東京に戻って残念なことは、ロンドンのように、列車に乗って1時間程度で自然を十分満喫できるところがあまりないことですね。

_ Miklos ― 2013/05/07 08:12

かんとくさん、レスポンス遅くてすいません。Whitstableは満喫はしたのですが、ふと、「日本のカキフライが食べたい!」とか「金沢で夏の岩牡蠣が食べたい!」とか考えてしまって、かえって郷愁を誘いました…。

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