我が家のおせち ― 2011/01/04 20:00
うちの奥さんは毎年年末になるとキッチンにこもり切りになり、せっせとおせち作りに励みます。これを作らないことには年を越した気になれないらしく、私から見ると完全に趣味の世界です。特に海外在住中は出来合いのものを買ってくることがほとんどできないので、むしろいっそう没頭することになります。ベースは長崎風に、関西風とその他洋風がいろいろ混ざったのが我が家風です。
今年の成果を紹介いたしますと、
今年の成果を紹介いたしますと、
一の重:黒豆煮、有頭海老酒蒸し、からすみ(スペイン産)、出巻玉子、田作り、紅白かまぼこ、かずのこ、紅白なます(みかん容器の中)
二の重:煮しめ、う巻き玉子、里芋煮
三の重:ぶり照焼、昆布巻き、鶏の八幡巻、紅茶煮豚、竜眼・うずら玉子・ぎんなんの串、栗甘露煮
ブダペストにいたころも毎年おせちを作っていましたが、乾物類は日本から持ち込んでいたものの、ブダペストではまず入手不可能だったのが有頭海老、かずのこ、からすみ、うなぎ、ぶり。それでもウィーンまで買い出しに行けばだいたいのものは手に入ったのですが、新鮮なぶりだけは入手できませんでした。今回、日本でもなかなかないような非常に良いぶりを「あたりや」さんで買うことができ、さすがロンドンは何でも手に入るなあと、感服しております。
昨年バラマーケットでフォアグラの塊が売っているのを見つけてしまったので、久しぶりのハンガリー風フォアグラ冷製(たっぷりのガチョウのラード中でフォアグラの塊をじっくり揚げ煮にする、どう考えても身体に悪い料理)を作ってみました。良い感じでできたのですが、フォアグラ自体の質が、ブダペストの中央市場で買うのに比べると落ちるせいで、完璧に満足いく出来ではありませんでした。これは、材料を厳選してまたリベンジです。
元旦のお雑煮は昆布だし、西京白味噌の汁の中に大根・里芋・餅の「白くて丸い」具のみが入っている純京都風。ただし丸餅はなかったので角餅でかんべん。昨年はよい西京味噌が手に入らなかったため作れなかったので、これも久々です。
二日目のお雑煮は、これが純長崎風なのかどうか知りませんが、妻の実家のレシピで、鰹だしにお煮しめと角餅をぶちこんだシンプルなもの。本来は鰹ではなくアゴだしなのでしょう。これはこれで決して悪くはないのですが、京都人の感覚ではこれはただの「餅入りすまし汁」で、これをお雑煮と認識するにはちょっと抵抗がありますね…。
コメント
_ sony ― 2011/01/05 13:02
はじめまして。いつも楽しい記事を読ませていただいています。美味しそう!たべたくなりました。見事な御節料理、奥様の腕前はすごいですね。それにフォzグラの料理初めてでした。ミクローシュさんは幸福者ですね。これほどのものを作られる奥様をお持ちですから。以前アメリカにいたときには作ったことを思いだしました。関東風ですが。やはり外地にいると日本料理が恋しくなるとときがあります。いかがですか。しかしミクローシュさんは素晴らしい奥様をお持ちですから、その点は問題ないでしょう。時には奥様のパーティー料理なども紹介していただけますか。楽しみにしています。
_ 守屋 ― 2011/01/06 05:40
こんばんわ。
日本にいるときは、おせち料理を自ら食べたいと思ったことはほとんどなくて、いつも家族の中で浮いていました。
が、奥様のおせち料理を見ていると、なんとも暖かな気分になります。料理が持つ「力」って、大きいですね。「
日本にいるときは、おせち料理を自ら食べたいと思ったことはほとんどなくて、いつも家族の中で浮いていました。
が、奥様のおせち料理を見ていると、なんとも暖かな気分になります。料理が持つ「力」って、大きいですね。「
_ Miklos ― 2011/01/06 07:37
sonyさん、こんにちは。お褒めの言葉、どうもありがとうございます。て、私の手柄ではないですが。ただ、私がブダペストにせよロンドンにせよ日本料理屋に行く気が全く起こらないのは、家でいつも和食中心の食生活を送っているおかげと、妻には感謝しております。パーティー料理の写真も実はたくさんありますが(毎回記録に残している)、自信作を厳選して、おいおい紹介しようと思います。
_ Miklos ― 2011/01/06 07:44
守屋さん、私も子供のころはおせち料理はあまり好きではありませんでした。棒ダラ
とかごまめとか昆布巻きとか、伝統的なやつなど、どこが美味しいんじゃ、と思うものばかりでした。そのうち鴨ロースだのローストビーフだの、洋風のテイストが入ってくるようになって、数の子、イクラといった珍味系も食べられるようになって、年に一度の「ハレ」の料理を楽しめるようになってきました。年に一度の正月にしか作らない料理って、ヨーロッパの国にはないですよね。
とかごまめとか昆布巻きとか、伝統的なやつなど、どこが美味しいんじゃ、と思うものばかりでした。そのうち鴨ロースだのローストビーフだの、洋風のテイストが入ってくるようになって、数の子、イクラといった珍味系も食べられるようになって、年に一度の「ハレ」の料理を楽しめるようになってきました。年に一度の正月にしか作らない料理って、ヨーロッパの国にはないですよね。
_ かんとく ― 2011/01/06 07:58
Miklosさん
こりゃすごいですね。よだれがでます。日本酒でクイッとやりたくなりますね。こんなおせちを作ってしまう奥さんをおもちのMiklosさんは幸せもんですね~
こりゃすごいですね。よだれがでます。日本酒でクイッとやりたくなりますね。こんなおせちを作ってしまう奥さんをおもちのMiklosさんは幸せもんですね~
_ Miklos ― 2011/01/06 09:32
かんとくさん、残念ながら日本酒はありませんでした…。ヨーロッパは安くて美味しいワインがたくさんあるので、あえて高い日本酒には手が伸びないのです。でも、ロンドンはブダペストと違って買える日本酒の種類(清酒のみならず焼酎も)が豊富なのには驚かされます。
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