ヒューストン響/グラーフ:惑星(ファミリーマチネ)2010/10/16 23:59

2010.10.16 Barbican Hall (London)
Watch This Space Family Matinee
Hans Graf / Houston Symphony
Holst Singers (Women's voices)
1. Holst: The Planets - An HD Odyssey

ヒューストン響のロンドン公演、夜のほうがメインですが、昼にも「ファミリーマチネ」と称して15ポンド(子供は半額)のミニ演奏会を開きました。「惑星」が聴きたかった私としては、家族連れでも気兼ねないし、うってつけの企画でした。

開演前にはいつものファミリーコンサートのように子供向けイベントがありましたが、楽器の体験はトライアングル、タンバリン等の小物打楽器ばかりで、いまいち盛り上がりに欠けていました。

この「惑星」は「HDオデッセイ」と称して、NASAなどが提供した科学データを基に作成したリアリティ溢れるCG映像をバックにオケが生演奏するもので、米国や世界各地で披露している18番企画のようです。まず最初にこのムービーを制作したディレクターや科学スタッフのインタビューがあり、ロケット発射映像ののちに指揮者登場、再び場内が暗くなって第1曲「火星」が始まります。

夜の公演を控えた格安のマチネだからほとんどリハーサルのようなものかもしれないと思っていたのですが、さにあらず、「惑星」だけですが本番と同様の進行とクオリティを見せてくれました。オケに手抜きはなく、全体的にゆったりとしたテンポで、角を柔らかく削り取ったアメリカンらしからぬ演奏でした。金管の音色がモノクロームでなかなか渋い「惑星」でしたが、子供相手でも手を抜かずこのレベルを聴かせてくれるとは、「メジャー」のプライドを感じました。

場内は子供だらけでざわついており、中には乳児に近い子が泣きわめいていたりもしましたが、まあファミリーマチネですからそれは折り込み済みです。でも風邪が徐々に流行ってきたので大人もうるさいです。大人のノイズを減らせば場内は相当静かになるでしょう。ただ、「惑星」は実のところあまり子供が聴いて楽しい選曲ではないような気もします(特に後半)。開始から5秒で飽きて、お菓子の袋をバリバリと開けつつむさぼり食う男の子、親の膝に乗ったり降りたりして始終身体をふらふらと落ち着きのない女の子、曲に合わせて踊り出す兄弟(これは幼少の私の姿なのですが…)など、親がもうちょっとマナー教育をしたらんかい、と思ってしまう子供も多かったです。曲が終わるごとに拍手が起こり、海王星の最後では予想通り、舞台裏の女性コーラスが全然消えきらないうちに拍手喝采で演奏が中断。今日は夜のほうを聴くべきだったかと反省しました。

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