レヴェル422012/10/28 23:59

2012.10.28 Royal Albert Hall (London)
Level 42
Mark King (bass, vocal), Mike Lindup (keyboards, vocal)
Nathan King (guitar), Sean Freeman (saxophone), Pete Ray Biggin (drums)

レヴェル42は80年代にヒット曲を飛ばした、ジャズ・ロックの走りのようなバンドですが、中心メンバーだったマーク・キングとマイク・リンダップ以外はサポートメンバーで、今でも元気にライブ活動を続けております。去年、一昨年は日本にも行っているはず。

7時半開演でしたが、まずは前座でアコースティックギターをかき鳴らす元気のいいロックンロールおねえちゃんで出てきて数曲歌い、少し休憩を挟んで真打ち登場かと思いきや、もう一人のヘッドライナーは、これまたアコースティックギターを抱えたフォークソングのおにいちゃん。5〜6曲歌ってました。その後セットアップでまた時間が開いて、結局本チャンが始まったのはほとんど9時。前座は別に悪くはなかったけど、それを見に来たわけではないので、長過ぎです。

レヴェル42の生ライブを見るのは実は初めて。名物ベースのマーク・キングは、見た目はすっかり老けたオジサンですが、体力はまだまだ衰えていなさそうで、ぴょんぴょん飛び跳ね、声もしっかり出ていました。ベースを構える高さが低くなった(というより普通になった)かな。サポートメンバーは、オリジナルではないとは言え、ギターのネーザン・キング(マークの弟)、サックスのシーン・フリーマンはもう10年以上一緒にやってる人たちです。ドラムだけ比較的新しく、2010年から。みんなそれなりに老けているので、みんなオリジナルメンバーかと思ってしまったのは内緒です。

それにしても音がでかかった。こないだのクイーン+アダム・ランバートよりも大音量で、耳がジンジンしました。会場のロイヤル・アルバート・ホールは日本武道館を一回り小さくしたような会場ですが、音響は武道館よりもむしろ東京ドームに近く、特に今日の席は上のほうのサークルだったので、音がぐわんぐわんと回ってとんでもないことになってました。従って、音楽にじっくり耳を傾けるという環境ではなかったことを最初に宣言しておきます。スタジアムならともかく、何故レヴェル42でここまで音を大きくしないといけないのか。一方で、今はツアーが主な活動みたいなので、照明効果はよくこなれていました。バックに縦長3枚のスクリーンを置き、各種効果映像に混じって時折ヒット曲の当時のビデオクリップを流していましたが、30年近く前の自分らの姿とステージ上で生で対峙するというのは、相当に勇気の要ることではないかと。特にマークは、全然別人と言っていいかもしれない。

見たところ客の年齢層は高く、若い人はほとんど見ませんでした。最後のほうでSun Goes Down、Something About You、Hot Waterといったヒット曲が連発すると、オジサンオバサン踊りまくり。ディスコ世代なんですねえ。などと思いながらサークル席前列に座って下界を見下ろしておりました。ふと周りの客席を見渡すと、ベースのスラッピングを真似ている人の何と多いことか(笑)。ほとんどの人はマークのベースを見に来ているのですから、気持ちは分かります。何にせよ彼のベース弾き語りはまだまだ健在であることを確認できただけでも収穫でした。あと5〜6年は大丈夫でしょうけど、次はマークのソロプロジェクトをRonnie Scott'sあたりでじっくり聴くのが正解な気がします。

Set List:
Lessons In Love
Children Say
Running In The Family
It's Over
To Be With You Again
Two Solitudes
Fashion Fever
The Sleepwalkers
Freedom Someday
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All I Need
Out of Sight Out of Mind
Guaranteed
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Heathrow
The Sun Goes Down (Living It Up)
Starchild
Something About You
Hot Water
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Love Games (Bass solo introduction)
Heaven in My Hands