ロイヤルオペラ/パッパーノ/ダルカンジェロ:フィガロの結婚2012/02/24 23:59


2012.02.24 Royal Opera House (London)
Antonio Pappano / Orchestra and Chorus of the Royal Opera House
David McVicar (Director), Leah Hausman (Revival Director)
Ildebrando D'Arcangelo (Figaro), Aleksandra Kurzak (Susanna)
Lucas Meachem (Count Almaviva), Rachel Willis-Sørensen (Countess Almaviva)
Anna Bonitatibus (Cherubino), Bonaventura Bottone (Don Basilio)
Ann Murray (Marcellina), Carlo Lepore (Bartolo)
Jeremy White (Antonio), Susana Gaspar (Barbarina)
1. Mozart: Le nozze di Figaro

ROHの「ダ・ポンテ三部作」シリーズは、娘と一緒なので、この中では倫理規定が一番低そうな「フィガロの結婚」だけ見に行くことにしました。とは言ってもマクヴィカー演出なのでもしや血みどろではあるまいな、とちょっと危惧したのですが、至って素直な演出にオーセンティックな衣装、前半の大道具の使い回し方も上手く、家族揃って楽しめました。

キーンリーサイドがキャンセルしたため、今日出た歌手は(脇役のジェレミー・ホワイトを除き)全員初めて見る人かも。フィガロのダルカンジェロは噂どおり深くて地を這うように響く、非常に良い声でした。素晴らしい歌唱だったと思うのですが、声質、歌ともに私的には重く、ノリの軽いフィガロのイメージとは違いました。スザンナのクジャクは声量十分、よく通るかわいらしい声で、おきゃんな雰囲気がなかなかよろしい。ケルビーノのボニタティブスは立派な下半身が思春期の少年役にはちょっと違和感があり、第2幕の有名なアリアは声がかすれてよれていたのが弱かったですが、コメディの演技は良かったです。ロジーナ役、立派な体格のウィリス=セレンセンはよく見ると北方系の美人顔。この人も立ち上がりはイマイチでしたが後半調子を上げてきました。キーンリーサイド降板の代役、ミーチャムも華はないものの十分立派な歌唱。際立ったスターはいませんが全体としてレベルの高い歌手陣でした。

今日はパッパーノ自身がレチタティーヴォのチェンバロを弾きながら小編成のオケを、いつものごとく抉るような熱い指揮で引っ張っていました。ホルンがちょっと雑だった外は、最後まで引き締まった良い演奏でした。本当に、バレエも含めて全演目の全公演、パッパーノが振ってくれないものかと思いますね。


いまだに遠いとカーテンコールの写真は上手く撮れない…。

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