京都その2:五山の送り火、天一のラーメン、十兵衛のあんかけうどん、松水の鮎2011/09/04 08:00

今回の京都では、もう一つ、今更ながらのビッグなオノボリサンがありました。今まで、夏に帰省するにしても混雑を避けるためお盆の時期は絶対外していたので、8月16日に京都にいるのは自分にとって非常に珍しく、今後もめったにないだろうということで、京都で最も有名な伝統行事の一つ「五山の送り火」をこの機会に見に行ってみました。

松尾橋から桂川に沿って嵐山に向かって歩いていくと、気合いの入ったおじさんが三脚を立ててスタンバっていたので、ここなら多分よく見えるんだろうと判断、その場を陣取って待ちました。そうこうしているうちに人がどんどん増えてきて、点火開始の8時になりましたがなかなか火がつかない。携帯のワンセグでテレビ中継を見ながら今か今かと待っていたら、5分くらい遅れてようやく最初の「大文字」が点火。見えました見えました!


8時20分ごろ点火の最後の送り火「鳥居」もバッチリ正面から見えて、大満足。


五山の送り火を見たのは、本当に何十年ぶりだろうか。「鳥居」は近いから見えるとしても、「大」まで見えるとは正直期待していなかったので、2つも見れてラッキーでした。今年亡くなった親族、友人、震災の犠牲になった人々、キャンディーズのスーちゃん、などなど、大切な精霊をしかと見送れた気がしました。

がらりと変わって食の話。京都に帰るといつも行ってる近所の焼き肉屋で、相変わらず激うまい脂ジュージューのロース、カルビをしこたま食い、食中毒騒ぎなど何のその、大好物のユッケと生レバ刺しも普通に注文したら普通に出て来たので、美味しくいただきました。食うのに夢中で写真を撮るのを忘れたのが残念。(迷惑かかるといけないので店の名は伏せます。)

京都のラーメンと言えば、定番はやはり「天一」こと「天下一品」。多くの京都人が美容と健康ために毎日飲み会のシメとして食べている一方、嫌いな人はとことん毛嫌いするという、ある意味キワモノです。


チャーシューメン、デフォルトはこってりスープ。このニンニクの効いた濃厚・高粘性のスープがたまらない。量がほどよいので、意外なくらいするりと身体に入ります。


こちらは自分では決して頼まないあっさりスープ。これはこれでけっこうイケる味なんですが、あのこってりスープが恋しくて天一に来るわけなので。

今回初めて行ったのは、桂坂にある十兵衛という手打ちうどんのお店。ここのうどんは「ちゃんどん」というあんかけが基本で(セットメニューにはあんかけじゃない普通の出汁のうどんもある)、行列ができる人気店だそうです。


これは牛肉のちゃんどん。出汁の味はよかったです。が、あんかけなので猫舌の私には食べにくく、そもそもこのくそ暑い京都の夏の昼食に食べるにはちょっと適切でないチョイスでした。弟は汗をかきかき、上手い上手いと食べていましたが。麺は讃岐のようなしっかりとした腰があるわけではなく、弾力性があってスープによくからむ麺です。これこそまさに、「弱腰でない柳腰」。結局麺の量が多くて食べきれませんでした。この店的には邪道かもしれませんが、あんかけじゃないさっぱりしたのを食べたいなあ。


あとはおまけで京都以外の話を。京都人はレジャーで琵琶湖によく行くのですが、松水という鮎料理のお店に子供のころからよく連れてってもらってました。今ではうちの娘が大ファンになり、特につかみ取りした鮎を生きたまま串にしてその場で焼いて食べると言う経験が、この上なく刺激的な様子です。


哀れ、焼かれる直前の鮎くん達。琵琶湖の鮎は基本的に養殖ですが、餌や養殖技術の改良により、できるだけ天然ものに味を近づける努力がなされているということです。確かに、昔に比べて味はますますよくなったし、骨抜きもしやすくなった(昔の養殖は骨が柔らか過ぎてすぐ切れた)という気がします。


私は頭と背骨を除いて食べますが、ワイルドな人ならその気になれば頭から骨から全部食べれないことはありません。

コースには小鮎のてんぷらもあり、独特のほろ苦さがたまらんかったです。

だいたい何でも手に入るロンドンとはいえ、天一のラーメン、脂ジュージューのカルビ焼肉、活鮎の塩焼きなどは望めるはずもなく、今のうちと食いまくりの休暇をすごしていたおかげで体重が一気に増え、ただでさえピンチだったズボンが、もう絶望的にパンパンです。ということで、食品のカロリーがいちいち気になる今日この頃です。