Le Cercle(フレンチ)2011/06/25 12:30

娘が林間学校に出かけていた間、せっかくだから夫婦水入らずで食事でも、ということで、最近守屋さんのブログで紹介されていたのを読んで気になっていたSloane SquareのLe Cercleに思い立ってランチに出かけました。

場所はちょうどCadgan Hallの裏手の通り沿いになります。地味な入り口をくぐって地下への階段を下りると、意外に明るくお洒落な空間が。


テーブルクロスもなく、カジュアルで気取らないインテリア。店員も気さくな雰囲気です。お昼ということもあってか、他のお客さんも気取らず全くの普段着で、ジーンズにブーツの人や、幼児連れの家族もおりました。


ランチは3品コース£15、4品コース£19.5と、フレンチとしてはリーズナブル。守屋さんが一皿の量が少ないと書いてらしたので、我々は迷わず4品コースで。


前菜は二人とも白アスパラのローストを選択。ロンドンで白アスパラ料理に出会えるとは!下ゆでしてバターでソテーしたシンプルな一品です。素材の風味を活かしたあっさり味で、私はちょっと塩が欲しいと思いました。いきなり塩加減が足らない料理が出てきたので、もしかしたらここも「イギリス化したフレンチ」ではなかろうか、と少し不安がよぎりました。


2品目の魚料理、私はサーモンのコンフィ、ポテトサラダ添えを選択。コンフィというと塩鮭みたいなものかなと想像していたら、軽く塩をしてスモークしたお刺身感覚のサーモンでした。赤い普通の人参と紫人参をさいの目切りにして散らしてあったのがお洒落。


妻はColey(クロウオ)のなんちゃらソース(失念)を選択。魚もソースも味は良かったのですが、これもちょっと塩を足して欲しいところ。ここらで我々もやせ我慢せず「塩をください」とお願いしました。


3品目の肉料理、迷ったあげくに私のチョイスはホロホロ鳥のグリル、マッシュポテトとレンズ豆のトマト煮込み添え。ジューシーで噛み応えのある肉は、ジビエのようなクセがなく、それでいてほのかに野性味を感じさせます。あーもっと食べたい、という量でした。


妻のチョイスはビーフブレード(三筋肉)の蒸し煮、オリーブソースのタリアテッレ。肉がよく煮込んであって、ほろりと崩れます。そのまま食べるもよし、崩してパスタとからめるもよし、少ない量ながらもいろいろ楽しめます。メインの味付けは薄いということはなく、これなどむしろ濃いめでした。


デザートのアップルサプライズ。春巻きの皮のようなものにアメ焼きリンゴが入っており、添えてあるヴァニラアイスクリームと一緒にいただくのが百恵友和のゴールデンコンビですね。


こちらはチョコレートフォンダンとジンジャーアイスクリーム。かなりショウガ味の利いたアイスが、とろけたチョコレートソースの甘みをさっぱりと中和してくれます。

いわゆるバターと生クリームたっぷりのフレンチではありませんが、どの皿もシンプルでいてさりげない気配りを感じさせ、好感が持てました。食にうるさい人にもオススメできるレストランです。一皿の量は確かに少なめですが、ランチなら4品コースで男性でもまあ満足できるボリュームでしょう。ただし給仕はかなりスローペースなので、時間がないときのランチはやめといたほうがよいでしょう。逆に、会話の尽きない友人・恋人・家族との食事には、もってこいではないでしょうか。ランチと同様のプレ&ポストシアターディナーもあるようなので、カドガンホールに出かけられる際は、是非いかが?

一つ気になったのは、客入り。土曜日のランチタイムで客が我々を含めて結局6組でした。もっと賑わっていてもよいクオリティとキャパなのに、つぶれないで続けて行ってくれることを願ってやみません。

Le Cercle
1 Wilbraham Place, London SW1X 9AE
Tel: 020 7901 9999
http://www.lecercle.co.uk/