LSO/デイヴィス/内田光子2010/05/06 23:59

Barbican Centre
ロンドン響の定期演奏会は2月以来なので何だか久しぶりな気がします。

今日はソリストが内田光子さんだったので普段より多くの日本人が聴きに来ていたと思いますが、さらには隣りのバービカン・シアターで蜷川幸雄カンパニーが藤原竜也主演「ムサシ」のロンドン公演をやっていたので、ロビーはまさに日本人で溢れかえっておりました。

内田光子さん、相変わらずピアノの出番のない箇所でも「顔芸」で演奏に参加しています。本当に、モーツァルトの音楽を愛してやまないんでしょうねえ。今日は17番という軽めで時々メランコリックな選曲だったので、コロコロと快調な1、3楽章、しっとり表情付けした2楽章のコントラストがひときわ冴えていました。

メインのニールセン「不滅」は倍速早回しのような超高速演奏に終始して、腰を抜かしました。30分くらいで駆け抜けていたでしょうか。冒頭こそ事故寸前でしたが、そこはさすがにLSO、振り落とされずきっちりフォローしていました。最後はさすがにヴァイオリンのボウイングも乱れて、ぐしゃーとなだれ込んで終わりました。デイヴィスさんは何を考えていたんでしょうか、これはちょっと飛ばし過ぎでは。とは言え、オケは総じてよく鳴っていて、スケールの大きい演奏ではありました。

上記2曲の前にハイドンの97番も演奏していますので、たいへん重量感のあるプログラムでちょっと肩が疲れました。デイヴィスの指揮は、私的にはどうも好みに合わないといつも感じます。