都響/ブラビンズ/オズボーン(p):今さら英国音楽その12014/10/20 23:59

2014.10.20 サントリーホール (東京)
Martyn Brabbins / 東京都交響楽団
Steven Osborne (piano-2)
1. ヴォーン・ウィリアムズ: ノーフォーク狂詩曲第1番 ホ短調
2. ブリテン: ピアノ協奏曲 op.13(1945年改訂版)
3. ウォルトン: 交響曲第2番

都響の英国音楽特集。今更のようですが、かえってロンドンでは英国音楽を聴く機会がほとんどなかったので、どの曲も初めて聴く曲ばかりです。ブラビンズもイギリスの中堅指揮者のようですが、ロンドン在住時、オーケストラの演奏会情報には隈なく目を通していたはずなのに、その名前にどうも記憶がありません。Wikipediaを見てみると、2011年のBBCプロムスでブライアン「ゴシック交響曲」を指揮とあって、そうかこの人か。この演奏会はアルバートホールには行けなかったけど、Radio 3で聴いたのを思い出しました。

初めての曲ばかりなので、まあさらりと感想を。ノーフォーク狂詩曲は、いかにもといった民謡調の曲ですが、これがまたさらりと聴き流してしまう、引っかかりのない曲です。英国音楽のこの「無表情な素朴さ」が、どうも苦手かもしれない。ヴィオラが重要な役割を負っているのに、ちょっと弱いかも。ブリテンのピアノ協奏曲は、4楽章構成の長大でごった煮のような曲でした。うーむ、よくわからんかったのは承知の上で、以前同じブリテンの「チェロ交響曲」や「パゴダの王子」を聴いた時に覚えた逃げ場のない冗長感がぶり返し、この曲を好きになるにはそうとうハードルが高そうかなあと。オズボーンのピアノは、飛び跳ねて、叩く叩く。この人の元気の良さだけやたらと印象に残りました。なお、アンコールはドビュッシーの何かを弾きました(後で調べたら、前奏曲集第2巻の「カノープ」だそうです)。

ウォルトンのシンフォニーを一度ちゃんと聴いてみようというのが、この英国音楽特集2夜を聴きに来たほぼ唯一の動機でした。その点は幸い、ブラビンズはさすが十八番だったようで、実に手慣れた棒さばき。オケは安心して着いて行き、最後までヘタレず、この曲の実像を余すところなく見せ切ったと言えるのではないでしょうか。意欲作だけに決して耳に優しい曲ではないですが、初めて聴くのに展開がいちいち腑に落ちるのは、文脈をちゃんと心得ているからでしょう。ノーマークでしたが大した職人です。次も俄然楽しみになりました。