BBC PROMS 1: 千人の交響曲2010/07/16 23:59

2010.07.16 Royal Albert Hall (London)
BBC Proms 2010 PROM 1
Jiri Belohlavek / BBC Symphony Orchestra
BBC Symphony Chorus, Choristers of St Paul's Cathedral
Choristers of Westminster Abbey, Choristers of Westminster Cathedral
Crouch End Festival Chorus, Sydney Philharmonia Choirs
Mardi Byers (S), Twyla Robinson (S), Malin Christensson (S)
Stephanie Blythe (Ms), Kelley O'Connor (Ms), Stefan Vinke (T)
Hanno Mueller-Brachmann (Br), Tomasz Konieczny (Bs)
1. Mahler: Symphony No. 8 in E-flat major 'Symphony of a Thousand'

今年のPROMSは生誕150年のマーラー・イヤーにちなんで「千人の交響曲」で開幕です。5月4日のチケット発売開始から2時間で完売してしまった、多分今回で一番人気の高い公演でした。当日もアリーナ、ギャラリーの立ち見席券を求めて、ラストナイトに匹敵するくらい長蛇の行列ができていました。

本当に千人いるんかなとプログラムの名簿を数えてみたら、指揮者1、独唱8、オーケストラ115、バンダの金管14、合唱団はソプラノ126、アルト 104、テナー66、バス96、少年聖歌隊61の、総勢591名でした。以前にブダペストで聴いたときも600人くらいでしたので、このくらいが最近の標準なのかもしれません。とは言っても通常の「第9」演奏会の3倍にはなりますから、その音響空間の迫力は脇の方の席でも十二分に伝わってきました。ただ、やっぱりここのホールは大きすぎます。反響版より上のCircleの席だったのでコーラスとオルガン、それにすぐ背後で鳴り響いたバンダのブラス隊の音量がやたらと大きくて(しかもあんまり上手くない)、バランスが著しく悪かったです。独唱も遠すぎる上にあさっての方向なのでよく聴こえず。それでもあれだけ聴こえていたのだから、正面だと相当熱のこもった良いソロだったのではないでしょうか。

演奏会というよりお祭りのPROMSらしいイベントで、武道館みたいに広いこのロイヤルアルバートホールでも映える選曲かなと最初は思ったのですが、そうは問屋が下ろさず、演奏の細かいところはよくわからないというのが正直なところ。第1部は総じてきびきびと進み、第2部は一転してずいぶんとデリケートになって、そのままペースを上げずにじらしつつ、最後の最後で音量音圧大作戦を炸裂敢行!という感じかと思いました。第1部、第2部ともにエンディングでバンダが加わって盛り上げますが、ギャラリー席に置いたのでステージと距離が開き過ぎてどうしても時間差ができてしまい、いまいちキレが悪かったのが残念です。

コメント

_ つるびねった ― 2010/07/18 06:08

わたしの席からはほぼ反対側かしら。これだけ大きな会場だと、おっしゃるとおり音が飛んでくるのに時差があるので精密なアンサンブルは期待できませんね。でも、マーラーはそれを見越してこの音楽を書いているように思えます。宇宙が震え鳴り響く様というのはまさに会場が震え心が振るえる状態ではないでしょうか。

_ Miklos ― 2010/07/18 07:22

そうです、反対側でしたね。ただこちらはさらに上のCircle席だったので、オケの特に弦楽器の音が届いて来なくて、かと思えばバンダのブラスはすぐ背後でやかましく鳴りまくって、残念ながら宇宙を感じる程の混然とした響きにはなってませんでした。

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